緑茶色という言葉を聞くと、鮮やかな深緑を思い浮かべる人は少なくありませんが、実際の日本茶は種類や製法によって見え方がかなり変わり、煎茶のように黄緑から黄金色に近いものもあれば、深蒸し茶や抹茶のように濃く見えるものもあります。
そのため、色だけを手がかりにして良し悪しを判断すると、自然な煎茶を「薄いから物足りない」と誤解したり、逆に濃い緑を「高級そう」と思い込んで選び方を狭めてしまったりして、せっかくのお茶の個性を見落としやすくなります。
しかも、お茶の色には茶葉そのものの見た目である色沢と、湯を注いで出てきた液体の色である水色の二つがあり、この二つを分けて考えないと、深蒸し茶の濁りや玄米茶の香ばしさ、玉露の濃い葉色と淡い抽出色といった違いがうまく整理できません。
ここでは、緑茶色の基本的な考え方を押さえたうえで、なぜ黄色っぽい緑になるのか、なぜ深い緑に見えるのか、茶色く変わるのはどんなときか、そして自分の好みに合う色のお茶をどう選べばよいかまで、日常で役立つ視点に絞って丁寧に整理していきます。
緑茶色は黄緑から黄金色が基本
最初に押さえたいのは、緑茶はいつも絵の具のような濃緑ではないという点です。
日本茶の代表格である煎茶は、抽出すると黄色寄りに見えることが珍しくなく、深蒸し茶や粉茶のように細かな粒子が多く湯に出やすいお茶ほど、見た目の緑が強く感じられやすくなります。
つまり、緑茶色を正しく理解するには、種類ごとの自然な色幅を知り、色が濃いか薄いかだけで単純に序列化しないことが大切です。
茶葉の色沢と水色は別に見る
緑茶色を語るときに最初に分けて考えたいのが、乾いた茶葉の見た目である色沢と、湯を注いだあとに茶碗の中に現れる水色で、同じお茶でもこの二つは必ずしも同じ印象になりません。
たとえば玉露は茶葉自体が濃い緑でつやを帯びやすい一方で、飲むときの色は深蒸し茶のような不透明な緑ではなく、落ち着いた黄緑や黄金色寄りに見えることがあり、見た目の濃さと抽出後の濃さは一致しないのが普通です。
逆に深蒸し茶や粉茶は、茶葉が細かく砕けた粒子や粉が湯の中に出やすいため、水色が鮮やかな緑や濁りのある濃色に見えやすく、乾いた茶葉だけを見たときより抽出後のほうが強く緑を感じる場合があります。
お茶選びで迷ったら、茶葉だけを眺めて判断するのではなく、色沢は外観の鮮度や仕上がりを見る材料、水色は製法や抽出状態を知る材料と考えると、緑茶色の違いをずっと自然に読み解けるようになります。
煎茶が黄色寄りに見えるのは自然
煎茶の水色が黄緑から黄金色に見えると、緑茶なのに緑が弱いのではないかと不安になることがありますが、これはむしろ日本茶の自然な姿の一つであり、薄いから失敗という意味にはなりません。
一般的な煎茶は、蒸し時間が標準的で、抽出液の透明感が比較的出やすいため、茶碗の中では黄色みを含んだ明るい緑として見えやすく、白い器に注ぐと黄金色に近く感じることもあります。
このタイプのお茶は、色のインパクトよりも、甘味と渋味のバランス、香りの立ち方、後味の切れのよさで魅力が出やすく、派手な深緑ではないぶん、透明感や冴えのある印象を楽しみやすいのが特徴です。
とくに上質な煎茶は低めの湯温で淹れると穏やかな色合いになりやすいため、見た瞬間の濃さだけで評価せず、口に含んだときの旨味や鼻に抜ける香りまで含めて判断すると、煎茶らしさをきちんと受け取れます。
深蒸し茶が鮮やかな緑になりやすい理由
深蒸し茶の水色が濃い緑や明るい緑に見えやすいのは、着色されているからではなく、蒸し時間を長く取ることで茶葉の組織が崩れやすくなり、細かな粒子が抽出液に混ざりやすくなるためです。
粒子が湯の中に多く広がると、透明な黄金色というよりも、光をやや通しにくい濁りのある緑として見えやすくなり、飲む前から濃厚そうな印象を与えやすいので、一般的に「緑が強いお茶」と認識されやすくなります。
この見た目は味にもつながっていて、深蒸し茶は渋味が穏やかで、甘味やコクが前に出やすく、短時間でも色と味がしっかり出やすいので、急須に慣れていない人でも比較的扱いやすい部類に入ります。
ただし、深蒸し茶の緑の強さは高級さの証明ではなく製法の個性なので、煎茶の透明感ある黄緑と深蒸し茶の濃い緑を同じものさしで比べるより、どちらの表情が自分の好みに合うかで選ぶほうが満足しやすくなります。
玉露や抹茶が濃い緑を出しやすい背景
玉露や抹茶が濃い緑の印象を持たれやすいのは、栽培や仕上げの違いが大きく、特に光を遮って育てる被覆栽培は茶葉の色の深さや旨味の出方に強く関わります。
玉露は摘採前に覆いをして育てるため、茶葉そのものが濃い緑でつやのある外観になりやすく、苦味が抑えられて旨味が増しやすいので、見た目にも味わいにも厚みを感じやすいお茶として位置づけられます。
抹茶はさらに特徴がはっきりしていて、茶葉を粉末にしてそのまま飲むため、抽出液のような透明感ではなく、粒子そのものの色が前面に出て、不透明で鮮やかな緑として見えやすく、見た目のインパクトも強くなります。
そのため、玉露や抹茶の濃い緑は確かに魅力ですが、これは覆い栽培や粉末化という条件が生む個性であって、煎茶が同じ濃さを持たないから劣るという話ではなく、あくまで茶種ごとの表現の違いとして理解するのが自然です。
玄米茶や番茶は色以外の魅力で選ぶ
緑茶色だけで日本茶を語ろうとすると、玄米茶や番茶の良さはどうしても見えにくくなりますが、実際にはこの二つは色よりも飲みやすさや香りで選ばれることが多い定番のお茶です。
玄米茶は番茶や煎茶に炒った玄米を合わせることで、さっぱりした口当たりに香ばしさが加わり、見た目の緑の鮮烈さよりも、湯気と一緒に立つ穀物の香りや軽快な飲み心地が魅力になります。
番茶は、硬くなってから摘んだ葉や仕上げ工程で選別された葉を使うため、煎茶ほど繊細な色の冴えを期待するより、渋味が穏やかで軽く飲める日常茶として考えたほうが選びやすく、食事中にも合わせやすい存在です。
色が鮮やかでないから価値が低いと考えるのではなく、玄米茶なら香ばしさ、番茶なら軽さと気軽さというように、何を楽しむお茶なのかを先に決めると、緑茶色に振り回されずに納得のいく選び方ができます。
濃い緑ほど高級とは限らない
緑茶色についてもっとも誤解されやすいのが、色が濃いほど高級で、薄いほど質が低いという見方ですが、実際には茶種、蒸し時間、粉の量、抽出温度、器の色の影響まで重なるため、単純な序列にはなりません。
たとえば深蒸し茶や粉茶は、比較的手頃な価格帯でも濃い緑が出やすく、反対に上質な煎茶や玉露でも低温で丁寧に淹れると淡い黄緑や黄金色に見えることがあり、見た目の濃さと品質は簡単には結びつきません。
- 濃い緑は製法や粒子の出やすさでも生まれる
- 淡い黄緑は透明感や上品さとして評価されることがある
- 被覆栽培の茶は葉色が濃くなりやすい
- 抹茶入りの商品は見た目が鮮やかになりやすい
- 器の白さや照明でも濃淡の印象は変わる
色を品質判断の入口にするのは悪くありませんが、最終的には香り、旨味、渋味、後味、茶葉の均一感まで合わせて見る必要があり、濃い緑を絶対視しないことが、むしろ失敗の少ないお茶選びにつながります。
良い色と注意したい色の見分け方
緑茶色を実際に見分ける場面では、鮮やかかどうかよりも、その色が茶種らしいか、濁りやくすみが不自然でないか、時間経過で急に茶色く沈んでいないかという視点で見るほうが実用的です。
煎茶なら明るい黄緑から黄金色でも問題はなく、深蒸し茶ならやや濁りを伴う濃緑でも自然で、ほうじ茶ならきれいな茶色がむしろ良質の目安になるので、すべてに同じ正解色を求めないことが重要です。
| 見る場面 | 自然な見え方 | 注意したい見え方 |
|---|---|---|
| 煎茶の水色 | 黄緑から黄金色で透明感がある | 古さを感じる赤茶色や濁りが強い状態 |
| 深蒸し茶の水色 | 鮮やかな緑でやや濁りがある | 重くくすんだ茶褐色に沈む状態 |
| 玉露の茶葉 | 濃い緑でつやがある | 乾いて白けた印象や褐色化 |
| 玄米茶 | 茶葉と玄米の色が自然に調和している | 玄米だけが目立ち茶葉がくすんでいる |
| ほうじ茶 | 均一で香ばしさを感じる茶色 | 焼けむらや湿気を感じる鈍い色 |
見た目だけで断定はできないものの、茶種に対して不自然なくすみや褐変が見える場合は、保存状態の悪化や古さが疑われるため、色を比べるときは必ずそのお茶本来の基準と照らし合わせることが大切です。
緑茶色が決まる仕組みを知る
緑茶の色は偶然決まるのではなく、生葉の状態、摘んだ直後の処理、蒸し時間、被覆の有無、仕上げ、保存環境といった複数の工程が積み重なってできています。
ここを理解しておくと、なぜ日本茶は緑を保ちやすいのか、なぜ同じ緑茶でも黄色寄りになったり濃い緑になったりするのかが整理しやすくなります。
色の仕組みを知ることは、味の好みに合わせて選ぶ助けにもなるので、単なる知識としてではなく実際のお茶選びに結びつけて考えるのがおすすめです。
緑が残るのは加熱で酸化酵素を止めるから
日本の緑茶が緑らしさを保つ大きな理由は、摘採後できるだけ早く蒸す、あるいは炒ることで酸化酵素の働きを止め、葉の変化が進みすぎないようにしているからです。
この工程が遅れると茶葉は変化しやすくなりますが、日本茶では早い段階で熱処理を入れるため、紅茶や烏龍茶のように酸化を積極的に進める茶種とは異なり、緑の外観や緑茶らしい風味を保ちやすくなります。
ただし、酵素を止めたからといってその後の色がまったく変わらないわけではなく、高温や光、酸素の影響で保存中に褐変は起こり得るため、製造工程で緑を守り、保存工程でそれを維持するという二段構えで考える必要があります。
緑茶色は「もともと緑だから緑」のではなく、摘んだあとすぐに変化しようとする葉を、製法によって意図的に緑茶として仕上げている結果だと理解すると、茶種の違いもより納得しやすくなります。
蒸し時間で見え方が変わる
同じ日本茶でも色の印象が大きく変わるのは、蒸し時間の長さがその後の抽出に与える影響が大きいからで、見た目の違いは味の違いともかなり連動しています。
蒸しが長くなるほど、後工程で茶葉の細胞膜が壊れやすくなり、抽出液は濁りのある緑になりやすく、逆に標準的な煎茶では透明感のある黄緑から黄金色が出やすくなります。
- 浅めの蒸しは透明感が出やすい
- 深蒸しは粒子が出やすく濃緑に見えやすい
- 蒸し時間は味と香りの個性にも影響する
- 長く蒸すほど渋味は穏やかになりやすい
- 見た目の濁りは必ずしも欠点ではない
つまり、緑茶色の違いは単純な優劣ではなく、蒸しの設計によってどんな飲み口を狙ったかの表れでもあるので、色を見たらその奥にある製法を想像してみると、選び方に深みが出ます。
品種と被覆と収穫時期で差が出る
緑茶色は製法だけでなく、どんな品種を使ったか、被覆したかどうか、何番茶かといった原料条件でも変わるため、同じ煎茶でも産地や時期でかなり表情が異なります。
被覆栽培を行う玉露やかぶせ茶は葉色が濃くなりやすく、うま味も出やすい傾向があり、一番茶は二番茶よりも繊細な香味を感じやすい一方で、二番茶では色の見え方や印象が変わることがあります。
| 要素 | 色への影響 | 選ぶときの見方 |
|---|---|---|
| 品種 | 明るい緑になりやすいものと濃く見えやすいものがある | 品種名だけでなく茶種との組み合わせで見る |
| 被覆栽培 | 茶葉の緑が深くなりやすい | 玉露やかぶせ茶の濃い葉色は自然な個性として捉える |
| 一番茶 | 香味のまとまりがよく上品な色合いになりやすい | 色だけでなく香りと旨味の調和も確認する |
| 二番茶以降 | 時期や条件で印象が変わりやすい | 価格と日常使いのしやすさも含めて判断する |
製法の説明だけでは色の違いを説明しきれないと感じたら、原料の育ち方や収穫時期まで視野を広げると、緑茶色がもっと立体的に理解できるようになります。
緑茶色で失敗しない見方のコツ
店頭でも通販でも、お茶の色をどう見ればよいか分からないという悩みは多く、実際には色を正しく見るための順番を持っているだけで選びやすさがかなり変わります。
大切なのは、先に茶種を決め、その茶種らしい自然な色幅を知り、そのうえで艶や均一感、抽出後の冴えを見るという流れで判断することです。
ここでは、茶葉を見る場面、通販で写真を見る場面、自宅で淹れて確かめる場面の三つに分けて、緑茶色との付き合い方を整理します。
茶葉を見るときは艶と均一感を確かめる
乾いた茶葉を見るときは、単に濃い緑かどうかより、全体の色がそろっているか、つやがあるか、粉っぽさがその茶種として自然かを確かめるほうが失敗しにくくなります。
煎茶なら細長い形が比較的そろい、黒みを帯びすぎず、鈍いくすみが少ないものが見やすく、玉露なら濃い緑でつややかな外観、ほうじ茶なら焼きむらの少ないきれいな茶色が目安になります。
一方で、深蒸し茶や粉茶は細かな粒が混ざるのが自然なので、一般的な煎茶の整った葉形と同じ基準で見ると誤解しやすく、その茶種にふさわしい外観かどうかで判断する視点が必要です。
茶葉の色沢は鮮度や仕上げの丁寧さを映す鏡ではありますが、茶種の個性を無視して一律に「濃い緑が正解」と決めてしまうと、むしろ良いお茶を見逃しやすくなる点には注意したいところです。
通販写真で外しにくくする確認項目
通販では実物の色を直接見られないぶん、写真の緑の強さに引っ張られやすいですが、写真は照明や補正の影響を受けやすいため、色だけで判断しない工夫が必要です。
商品ページでは、茶種名、蒸しの深さ、被覆の有無、味の説明、抽出後の写真の透明感、レビューでの言及を合わせて確認すると、実際の緑茶色をかなり想像しやすくなります。
- 煎茶か深蒸し茶かを最初に確認する
- 玉露やかぶせ茶なら被覆の説明を見る
- 抹茶入りかどうかを原材料欄で確認する
- 抽出写真が白い器か透明グラスかも見る
- 濃い色の強調だけでなく味の説明も読む
写真映えする濃い緑に惹かれるのは自然ですが、実際に飲んで満足するかは香りや口当たりとの相性で決まるため、通販では色を入口にしつつ、製法と味の説明を必ずセットで読むのが失敗しないコツです。
急須で淹れて比べるときの観察軸
手元に複数のお茶があるなら、緑茶色の違いは実際に淹れて比べるのがもっとも分かりやすく、観察する順番を決めるだけで印象が整理しやすくなります。
まず茶葉の色沢を見て、そのあと白い器に注いだ水色を見て、さらにひと口飲んで香りと後味を確かめると、見た目と味の関係がつかみやすく、濃い緑が好みなのか、透明感のある黄緑が好みなのかも明確になります。
| 観察軸 | 見るポイント | 分かること |
|---|---|---|
| 茶葉 | 艶、均一感、粉の混ざり方 | 茶種らしさと仕上がり |
| 水色 | 透明感、濁り、黄緑か濃緑か | 蒸しの深さや粒子の出方 |
| 香り | 青さ、海苔感、香ばしさ | 被覆や焙煎の個性 |
| 味 | 旨味、渋味、軽さ、コク | 色と好みの相性 |
| 余韻 | 後味の長さと清潔感 | 日常茶向きか特別向きか |
色はあくまで入口ですが、味と一緒に観察すると、その色がなぜ心地よく見えるのかまで分かるようになり、次に買うべきお茶の方向性も自然に定まってきます。
緑茶が茶色くなる原因と対策
買ったときはきれいだったのに、時間がたつと茶葉や水色が茶色っぽくなってしまうことがあり、これは多くの場合、保存や作り置きの条件が関係しています。
とくに高温、光、酸素、湿気はお茶の色に不利で、香りや味にも影響するため、緑茶色を守りたいなら飲み方だけでなく保管のしかたも見直す必要があります。
ここでは、褐変が起きる典型的な場面と、家庭で無理なくできる対策を切り分けて確認します。
保存中に茶色くなる主因
緑茶が茶色く見えやすくなる主な原因は、高温や光、酸素の影響で葉緑素や成分の変化が進み、色沢や水色の褐変が起こるためで、見た目だけでなく香りの鮮度も同時に落ちやすくなります。
とくに開封後に常温で長く置いた茶葉、日当たりの良い場所に置いたパッケージ、密封が甘く空気と湿気を吸いやすい保存は、緑の冴えを失わせやすく、鈍い褐色やくすみとして現れやすくなります。
古くなったお茶でも直ちに危険というわけではありませんが、緑茶らしい爽やかさや旨味は落ちやすく、見た目が茶色く沈んできたときは、味も香りも本来の良さから離れていると考えたほうが納得しやすいです。
緑茶色を保ちたいなら、買った時点の品質だけでなく、その後の保存環境まで含めてお茶の状態が決まると意識し、開封後はなるべく早めに使い切る前提で扱うのが基本になります。
水筒と作り置きで色が変わる理由
淹れたお茶が時間とともに赤茶色や茶色に寄っていくのは珍しいことではなく、とくに水筒やポットで長時間保温した場合、抽出後の成分変化が進んで見た目が変わりやすくなります。
熱いまま長時間置くと色の変化だけでなく風味の変化も目立ちやすく、白いカップでは最初は黄緑だったのに、午後には赤みを帯びて見えるということも起こります。
- 長時間の保温は色変化を起こしやすい
- 空気に触れる時間が長いほど変化しやすい
- 濃く淹れすぎると見た目も味も重くなりやすい
- 水出しは比較的穏やかな色で保ちやすい
- 作り置きはその日のうちに飲み切るほうが安心
きれいな緑茶色を長く保ちたいときは、熱々のお茶を長く持ち歩くより、少量をこまめに淹れるか、水出しを活用するほうが、色と味の両方を無理なく維持しやすくなります。
色を守る保存法と飲み切り目安
家庭でできる対策は難しくなく、低温、遮光、密封、早めに飲み切るという基本を外さないことが、緑茶色と香りを守る最短ルートになります。
未開封なら低温保存、開封後はにおい移りを防げる容器に入れ、冷蔵保存する場合も結露を避けるため常温に戻してから開けるという手順を守るだけで、色の劣化はかなり抑えやすくなります。
| 場面 | おすすめの対応 | 避けたいこと |
|---|---|---|
| 未開封の茶葉 | 低温で光を避けて保管する | 高温の棚や日当たりのよい場所に置く |
| 開封後の茶葉 | 密封容器に移し早めに使い切る | 袋を開けたまま出しっぱなしにする |
| 冷蔵保存後 | 常温に戻してから開封する | 冷えたまま開けて結露させる |
| 淹れたお茶 | 少量を淹れて早めに飲む | 長時間保温や翌日までの持ち越し |
| 持ち歩き用 | 水出しか短時間で飲み切る量にする | 濃い熱茶を朝から夕方まで保温する |
見た目の美しさを守る保存法は、そのまま香りと味を守る方法でもあるので、緑茶色にこだわることは単なる見栄えではなく、おいしさを長く保つための実用的な発想でもあります。
好みの緑茶色から茶種を選ぶ
緑茶色の理解が進んだら、次は自分がどんな色合いに心地よさを感じるかから茶種を選ぶ段階に入れます。
黄緑や黄金色に上品さを感じる人もいれば、濃い緑にコクや安心感を求める人もいて、どちらが正しいというより、色と味の組み合わせの好みが違うだけです。
ここでは、見た目の印象を入口にして、日常で選びやすい茶種を整理します。
黄緑から黄金色が好きなら煎茶や玉露を軸にする
透明感のある黄緑ややわらかな黄金色に惹かれるなら、まず試したいのは標準的な煎茶で、白い湯呑みに注いだときの明るさと、すっきりした後味の相性がとてもよく、日常茶としても扱いやすい選択肢です。
より旨味を重視したいなら玉露も候補になり、茶葉は濃い緑でも、実際の水色は落ち着いた黄緑から黄金色寄りに見えやすく、色の上品さと口中に広がる甘味の両方を楽しめます。
このタイプが向いているのは、濃い見た目よりも透明感や香りの立ち方を重視する人、食事や和菓子と合わせて穏やかに楽しみたい人、色に清潔感や繊細さを求める人です。
反対に、見た瞬間に強い緑や濃厚な印象がほしい人には少し物足りなく感じることもあるため、色の上品さを楽しむ方向で選ぶと満足しやすくなります。
濃い緑とコクを求めるなら深蒸し茶や粉茶が合う
カップに注いだときにしっかり緑を感じたいなら、深蒸し茶や粉茶は非常に相性がよく、見た目の濃さと味の出やすさの両方を求める人に向いています。
深蒸し茶はまろやかさとコクを感じやすく、粉茶は鮮やかな緑と濃い味が出やすいので、朝の一杯や食後にさっと濃いめのお茶を飲みたい場面でも満足度が高くなりやすいです。
- 見た目の緑をしっかり楽しみたい人
- 短時間で色と味を出したい人
- 渋味が強すぎない濃さを好む人
- 寿司屋のあがりのような力強さが好きな人
- 冷茶でも存在感のある色を求める人
ただし、濃い緑を求めるあまり何でも抹茶入りにすると、緑茶本来の個性より見た目が前に出すぎることもあるので、まずは深蒸し茶や粉茶の自然な濃さを試し、そのうえで抹茶入りを選ぶか考える流れがおすすめです。
色と味の相性で見る茶種の早見表
最後に、色の好みから入りつつ味の方向性も外さないよう、日常で選びやすい茶種をひとつの表にまとめておくと、店頭や通販でも迷いにくくなります。
重要なのは、自分が求めているのが鮮やかな緑なのか、透明感なのか、香ばしさなのかをはっきりさせることで、そこが定まると緑茶色はかなり役に立つ選び方のヒントになります。
| 茶種 | 見えやすい色 | 味の傾向 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 煎茶 | 黄緑から黄金色 | 甘味と渋味のバランス | 透明感のある定番を楽しみたい人 |
| 深蒸し茶 | 鮮やかな緑から濃緑 | まろやかでコクがある | 濃い見た目と飲みやすさがほしい人 |
| 玉露 | 葉は濃緑で水色は上品な黄緑寄り | 旨味が強く甘い | 特別感と厚みを求める人 |
| 粉茶 | 鮮やかな緑 | 濃く出やすい | 手早く力強い味を楽しみたい人 |
| 玄米茶 | 穏やかな黄緑寄り | 香ばしく軽い | 食事と合わせたい人 |
| 番茶 | 淡めで軽い色調 | さっぱりして飲みやすい | 日常的にたっぷり飲みたい人 |
| ほうじ茶 | 茶色から黄金色 | 香ばしく軽快 | 緑より焙煎香を重視する人 |
この表を出発点にして、次は産地や品種、価格帯を絞っていくと、自分の好きな緑茶色と味の組み合わせが見つかりやすくなり、ただ有名なお茶を追うより満足度の高い選び方ができます。
緑茶色を理解するとお茶選びがもっと楽になる
緑茶色は一色ではなく、煎茶の黄緑や黄金色、深蒸し茶や粉茶の鮮やかな緑、玉露の濃い葉色、玄米茶や番茶の穏やかな色合いまで含んだ広い世界であり、その幅を知るだけで見た目への迷いはかなり減ります。
大切なのは、色沢と水色を分けて見ること、濃い緑ほど高級と決めつけないこと、そして茶種ごとに自然な色の基準が違うと理解することで、これだけで煎茶の透明感や深蒸し茶の濃さを公平に楽しめるようになります。
さらに、緑茶が茶色く変わる背景には高温、光、酸素、時間経過が関わるため、色を守るには良い茶葉を買うだけでなく、密封して低温で保管し、淹れたあとは長く置きすぎないという基本を徹底することが欠かせません。
これからお茶を選ぶときは、ただ「濃い緑かどうか」を見るのではなく、自分は透明感を求めるのか、コクを求めるのか、香ばしさを求めるのかを先に決め、その答えに合った緑茶色を手がかりにすると、毎日の一杯がぐっと選びやすくなります。


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