静岡県のお茶と産地

静岡県ではたくさんのお茶が作られています。
お茶の木は、年間平均気温が14~16℃以上で、冬の最低気温が-5~-6℃のあたたかく、年間に1500mmくらい(4~10月には1000mm以上)の雨が降る、水はけが良い土地を好みます。静岡県は、お茶の栽培にとってぴったりの場所といえます。
静岡県は生産量もお茶畑の面積も、日本のお茶の40%を占め、流通量では60%と名実ともに日本一の茶産地です。
静岡県内にはいくつかの産地があり、各産地の気候、土質、高低差などで茶葉の特長も違い、静岡県内だけでもバラエティ豊かな緑茶を愉しむことができます。

  • 天竜・森・春野茶産地

    太田川上流域と天竜川上流域を中心とした、良質茶の産地です。
    山間地特有の朝霧かかる茶園で採れるお茶は、香りの高い上品な味わいです。主に浅蒸しの普通煎茶で形状が良く光沢のある濃緑色で、香りも高く上品でスッキリした味わいのあるお茶です。

  • 川根茶産地

    大井川の川霧につつまれるお茶に合う気候と、農家の努力で、銘茶の産地として有名です。茶畑のほとんどが山の傾斜を利用しており、気温の寒暖差があり、大井川の恵みの中で日本茶の栽培には最適な環境の中で育まれています。その味はさわやかな香りと舌にいつまでも残るとろりとしたこくのあるうまみの中に、甘みと渋味がほどよくバランスの取れたお茶です。

  • 中遠茶産地

    丘陵地の茶園が多く「特蒸し茶、深蒸し茶」などの特長ある産地として知られています。水色が鮮やかで、日常生活の中でも様々なシーンに活用されている茶葉の産地です。
    東南部に位置する小笠山から、西北部の磐田原大地へ続く丘陵地帯にあり、土壌に砂礫を多量に含んだ土地のため、排水が非常に良く、県下でも風味豊かな茶産地です。

  • 掛川茶産地

    掛川茶はそのほとんどが深蒸し茶です。通常の煎茶の2倍から3倍の時間をかけて茶葉をじっくり蒸して製茶したもので、茶葉が程よく砕かれます。見た目には粉っぽさが残っていますが,深蒸しならではの「コク」や「ウマミ」が充分に引き出され、深い美味しさと、豊かな香りのお茶が誕生します。長時間蒸すことで茶葉の中の有効成分がお湯に溶けやすくなるため、健康効果への期待も高まります。